「あなたが山崎心さん?」


うっとりしてしまう程綺麗な顔と声と話し方に緊張はピークだった。


『あ、はい!
山崎心といいます!
すみません、お願いします!』


ペコッと思いっきり頭を下げた。


黒のハイヒールが視界に入ったと思ったら、肩を優しく叩かれた。
そっと顔を上げると、綺麗な顔が優しく笑っていた。


「会いたかったわ。
わざわざ来てくださってありがとうね。」


『い、いえ…!』


「本当だな。
わざわざこんなレストランで。」


秋元さんが椅子にドサッと座ってお母様を腕を組んだまま見た。