「家どこ?暗くなってきたし送ってく」


「本当に大丈夫だよ?すぐそこだし……」


「じゃあ、ここは何丁目?何番地?」


「……分かんない」


そう答えると、銀はフッと僅かばかりの笑みを浮かべて、


「佐奈が嫌がっても送ってくから」


そう言って、あたしの手を優しく握り歩き出した。