「本当にありがとう。大切にするね」


公園に着き、少し汚れたベンチに腰掛けると銀はさっき買ったばかりのキーホルダーをあたしに手渡した。


ピンク色の猫が「買ってくれてありがとう」と笑っているように思える。


「どこに付けようかな……」


「付けてくれんの?」


「当り前だよ。せっかく買ってもらったんだもん」


銀からの初めてのプレゼントだもん。


世界一大切な宝物になりそうだ。


いつも身に付けておける場所が良いな。


あたしはしばらく考えた後、学校指定のバッグにキーホルダーを取り付けた。