銀に腕を引かれながら校門を抜けて暫く歩くと、見覚えのある公園が視界に飛び込んできた。


そこは銀に「好きな子がいる」と知らされた公園だった。


公園に入り、真っ直ぐベンチに向かい銀はあたしにこう言った。


「座って」


「うん……」


怒っているからか歩いている間、銀は一言も言葉を発しようとはしなかった。