「ねぇ、佐奈達ってどこまで進んだの?」


「どこって……全然だよ」


昼休み、食堂で唐揚げ定食を食べるあたしに真理子がそんな質問をぶつけた。


「全然ってことはないでしょ?キスの一回や二回くらい……」


ニヤけた表情の真理子には申し訳ないけど、本当に何もない。


「ないの」


「……へぇ。案外銀くんって奥手なんだ?」


あたしが即答すると真理子は残念そうに乗り出していた体を椅子に戻した。