そして銀は唐突に意外な一言を発した。


「好きな女を自分のせいで傷付けられるのって辛いわ」


「へ……?」


好きな女?


好きな女を傷付けられるって……


今のは……あたしの聞き間違い?


まさかね。


ダメダメ、また自惚れそうになっちゃう。


あたしはだらしなく開いていた口をキュッと結び、銀の整った顔を見つめた。