背中まである長い茶色の髪。


細くて長い手足。


首を傾げ、少し上目遣いで銀を見つめる仕草。


女の子の雰囲気には華があり、あたしは暗い気持ちになった。


その気持ちは顔にも表れていたようで。


真理子はガシッとあたしの腕を掴んだ。


「何落ち込んでんの!落ち込んでる暇があったら、早く銀くんにアプローチしなさい!」


「でも……」


「でも、じゃない!行くわよ!」


「え……?真理子??待ってよ!」


真理子はそのまま強引にあたしの腕を引っぱり、二人の元へ向かった。