『じゃ、俺風呂入ってくるわ。
待っててな?!』

私に携帯画面を見せて、服を準備し

1階へと下りて行った。

「あの…さ。」

少し重苦しい沈黙があったから、

香奈ちゃんに話しかける。

話題なんて、1つも考えてないのに…。

「何?」

キツイ感じの言葉。

「んー…っとね。」

何も話が出てこない。

香奈ちゃんが、イライラした感じに

私を見ているのがわかった。

「バカじゃない?!
アタシにジェラシー感じてんでしょ?」

小6だよ?香奈ちゃん。

私、小6の時にジェラシーなんて

知らなかったよ?!

何だか、自分よりも香奈ちゃんが

大人に見えてきて…

「イヤ、別に?!」

語尾が上がった。

焦りを感じているのがバレバレ。

「まぁ、あれじゃない?
アタシとお兄ちゃんは兄弟だし…。
常にアンタよりも、強い繋がり持ってるけど
別に、兄弟以上の関係求めてないから。」

イラつき。

嫉妬心。

焦り。

そんなものが入り混じった。

「う…ん。」

香奈ちゃんは、私にとって

大人過ぎていた―