助けてくれただけでも嬉しいのに…


「ほんとにありがとう!!
空君がいなかったら、私泣いてたよ!!
アハハッ♪」


ほんとにそうだ。
もしあそこで空君がいなかったら、私は電車から降りられただろうか?



「元気でよかった。」


ん?待てよ…?


「どうして空君は私が痴漢にあってることわかったの?」


そう言ったら、一瞬空君の顔が赤くなったような気がした。


「たまたま見たら、同じ制服の子だって思ったら、顔が泣き出しそうだったから…、そしたら痴漢にあってたってわけ!!」


「そうだったんだ!!
優しいね、空君は♪」


「優しくねーよ。普通だよ。」


普通だよ、って!!
すごいことを普通っていう空君かっこいい!!
痴漢にあったのは、すごく嫌だったけど、おかげで空君とも話せたし、一石二鳥ってやつかな♪