「なんでため息なんかついてんの?」


前から声が聞こえた。


前を向くと…



「空君…」


「まだ泣いてるの?」


案の定空君の制服には、ボタン一つなかった。


ましてや名札なんてあるわけがなかった。



「はいっ!!」