私はダッシュで横を通りすぎた。



「直っ!!」


「へっ?」


走っていた足を止めて、後ろを振り向いた。


「そっ、空君!?な、な、なんでここにいるの!?
遅刻しちゃうよ!?」


ってもう遅刻決定か;


っ、そんなことより!!空君がなんでここにいるんだろう?


「直と一緒に最後は、学校に行きたかったから、迎えに来た」


「えっ?私と?」


「直と!!さっ、行くぞ!?誰かさんが寝坊したから、走らなきゃいけないけど」


「うっ、ごめんなさい…」


ギュッ


えっ?


空君は私の手を握って、「走るぞ!!」って言って一緒に走った。


この制服でこの道を通るのは最後。


最後が空君と一緒で良かった…