私は下に目を向けた。



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「あっ、あった!!あったよっ!!
千秋っ!!」


千秋の背中をバンバン叩いた。


「直っ、私もあったよっ!!
よかったねぇ!!
直ぉーーー!!」


「千秋ぃぃぃー!!」


私たちは泣きながら、抱き合った。


「よかったねぇっ」


私たちはしばらくそうしていた。


「うっ、千秋…ありがとう!!
千秋がいなかったら、私ここまで来れなかったよぉ!!」


「直っ…グスッ…私も、ありがとう!!」


私たちは笑いあった。