朋美は安心した顔をしていた。



「…それから、私と先生の噂が広がったわ。
先生は、私が迫ったとか言い出した。
だから、みんな私には近づかなかった。
亜美は、私の味方になってくれた。
亜美も、嫌われてしまった…」


そんな過去が、あったんだね?


朋美と亜美は、小さいながらも耐えていたんだね…?


すごいよっ…


私は泣きたいのを我慢した。


「それから、イジメは続いた。
ある日、私たちの両親が会社を持っているという噂が流れた。
その時、みんなの態度が変わった…
私たちは、あの学校を転校した。」


2人ともつらかったよね?

頑張ってたんだね?
親にも言えなくて、ただ2人で支え合ってきたんだね…


「だから、言えなかった…
みんなはそういう子じゃないって、わかってても…やっぱり過去が私たちを苦しめてた…
ほんとにごめんなさい。」


朋美が謝った…


その瞬間、太悟が朋美を抱き締めた。


「太…悟?」


「つらかったよな…そばにいてあげられなくて、ごめんっ」


太悟…


2人は泣いていた。