何人かの足音がこっちに向かってきている。

　和子先輩も気付いているとは思うけど、離れてくれる様子は無い。


　わたしはこの状況を見られることに少し焦りを感じつつも、和子先輩を無理矢理引き離したくも無くてそのままじっとしていた。




「小都子、和、たっだいまーっと」

　ガチャッとドアが開き、優姫先輩が元気良くリビングに入って来る。

　そしてわたし達の状態を見てそのまま固まる。


「どうしたんですか？　優貴先輩」

　すぐ後に流依が不思議そうに優姫先輩を避けながら入ってきた。
　そして流依もわたし達に気づく。


「なっ！？　和先輩、何を！？」

　驚きと少しの怒りを交えた声を出し、流依はわたし達に駆け寄ってくる。