ぎゅうっと抱きしめたい……。



 無意識にそんなことを思ってハッとする。



 だめ!

 駄目じゃない!

 わたしには流依がいるんだから!

 流依以外の男の人にむやみやたらと抱きつくわけにはいかないって!



 何とか行動に移してしまう前に思いとどまれて良かった。

 プリンをまた口に運んで少し落ち着かせる。


 優しい甘さが体に沁み込んでいくみたい……。



 そうして紅茶を合間に飲みつつ、残りのプリンを食べることにした。


 食べながら、同じくプリンを食べている和子先輩を盗み見る。