「…で?寂しく一人でアメリカに行く俺に、仲のいい関係を見せつけようってか?」
『目的は違うけど、内容はそうなるだろうな。』
「…本当に何するつもりなんだ?」
『…ん?題して“天才、啓輔!アメリカ行ったら女でも作れよ!の会”』
「…はぁ?」
こいつ、嫌がらせついでに嫌味か!!
『だって、今女いないの啓輔だけじゃん?』
「…。この世のすべての女に向かって叫びたい。祐一の本性は悪魔だってな!!」
『アハハハ。なに、褒め言葉?』
「何処が!?」
いったい何が目的なんだ?
こいつが何か言い出すときは決まって意図が読めない。
だけど、事を起こすと必ずとんでもない事が起こるんだ。
「…大概に白状しろよ。お前が何か悪巧みしているのは分かってるんだ。」
高校最後の文化祭の時だってそうだ。
あの時は一人でなんかこそこそしてるなぁと思いきや、なんと学校に内緒で花火を打ち
上げやがった!
あの時、祐一の目付け役兼文化実行委員をやっていた俺がどれだけ先生に絞られ、その後どれだけ苦労して後始末をしたか、お前は知りもしないだろう!!!