「やきそばパン、売り切れ~~!!!」

売店のおばちゃんが声を張り上げた。

あたしは はっと我に返った

うそ

うっそ~~

最悪…

しかもあの性悪男で終了だなんて…

神様…

あんなヤツにほほえんだなんて

ぜったいゆるせない!!

「やった~おれギリセだし~~!!」

そいつはあたしに思いっきりやきそばぱんを見せびらかした。


くっそ~~~~

むっかつく~~

あたし思いっきり睨みつけた

「やっぱ、やるよ」

そいつはあたしの手に焼きそばパンを置いた

手の中に甘辛いソースとマヨネーズのかおりが広がる


「は?? なんで急に??」

どーして??

なんでくれたの??

あたしの頭の中は?でいっぱいだった


「似てる。」

は??

それだけいわれても

わかんないよ

「おれの、幼馴染に 似てる。」

は??

「こんなヤツが幼馴染だったの??」

「気が強いところとか

しゃべり方とか

ちっちゃいことですぐ落ち込むところとか」


「そ… そう?」

あたしは思わず苦笑…

もしかして

あたしたち

ホントに幼馴染かもしれないよ…

あたし的には

ちょっとがっかりだけど

さっきのは

似てる。。。

一緒にコロッケを買いに行って

こうたくんで売り切れになって

あたしが泣いてたら

そっと 

手の上にコロッケを置いてくれたよね

たしかに

さっきのは航汰くんっぽかった