「オッケー。これで要求も分かるだろ。拡声器もある。何とかなるさ。全員交代で、廊下に出て見張りな」

斉藤が言った。

さあ、本格的に立て篭もる。

教師たちは何をしているんだろうか。

親たちは・・・。

体育館の生徒たちは。

外の様子が気になる。

だが時間を過ぎるのを待つしかない。

「フハハハハハ」

斉藤が笑う。

「どした?」

緊張からか、計画実行の恐怖からか、おかしくなったのではないかと心配になって俺は聞く。

「いやあよ。担任ぶん殴ったり最高に気分よかったなあ。ハハハ」

斉藤の笑いは止まらない。

「ハハ、ハハハハハハ」

俺も笑っていた。