彼は太陽に言いつけた。
「ふぅ。やあやあ、太陽君。キミは最近暑すぎるぞ。そのパワーを冬に分けたらどうだね。」
太陽は言った。
「それは私のせいではない。私はいつも同じじゃ。」
彼は今度は草花に言った。
「やあやあ。これは、これは、見事な愛らしい花じゃないか。しかし、もっと長くたくさん咲いてくれなくては、つまらん。」
草花は言った。
「ありがとうございます。でも、そういうあなたは花が一つも無いじゃないですか。」
彼は次に月に向かって言った。
「やあやあ、やっと顔を出しましたな。いったいどこに隠れてたんです?」
月は言った。
「ちょっと表の方へ。」
彼は流れ星に言った。
「やあやあ、どこへ行くのかね?私もちと乗せてくれ。」
流れ星は言った。
「目を回してもしらねぇよ」
彼は風に向かって言った。
「寒いな。風邪を引いてしまうではないか。どうせなら夏に来てくれよ。」
風は言った。
「夏にも来たじゃないか。邪険にしてもらっちゃ困るよ。」