トントントントン…
朝早くからキッチンで響く音。
こうやっていつも眠い目をこすりながらご飯をつくる。
ガチャ…
「ふぁー…麗那おはよー。」
毎日眠そうにあたしに〝おはよ〟と言うのがあたしの旦那さん、慶汰。
「おはよっ。ご飯できてるよ!!食べるー??」
これもいつもと変わらない会話だ。
「うん、食うー。あれ??みゆは??」
「そこ、ソファで寝てる。」
そう。あたし達には子供ができた。
3歳だからまだちっちゃい。
「さすがは麗那の子!!かわいいっ。」
この言葉、何回聞いたことやら…。
「慶汰の子ですけどー??」
「2人の子だもんな。俺が、しっかり2人を守っていくから。」
「うん。あたしも働けるようになったら働くから…」
真剣に話をしていると、みゆが目を覚ました。
「んー…まんまぁ、ぱーぱっ…!」
そう言ってみゆはあたしに飛びついてきた。