「ケンタ!ちょっと」


「…なんだよ」


そんな嫌そうな顔しなくたっていいじゃない。


「コレ、あげる」


私は彼の手に小さな包みをのせた。


「……どーも」


「言っとくけど義理だよ」


「……」


複雑そうな顔してるケンタ。


アオからじゃないからってがっかりしなくて大丈夫だよ。


ちゃんとアオだって、ケンタにチョコ用意してたの、知ってるし。


でも、アオの事だから、義理って言われると思うけどね。