いつの間にか後ろにいた俺に、ユカだけじゃなくナンパ男も驚いた顔をしている。


「…タク…なんで止めるの?」

ユカは不満げに呟く。


「すいません、コイツ、俺のなんで、触んないでもらえます?」


俺が睨みをきかせると、男は「ち、男連れかよ…」とあっさり去って行った。


「もうっ私、一発殴らなきゃ気が済まないのに!!」


ユカは信じられないといった顔で喚いている。


俺はため息をついた。


「…相手は男だぞ?」