枯れ草色の青年――ファイは何を思ったのか、突然何かを唱え始めた。それは聞き覚えのない言葉だった。


異世界の言葉? なのだろうか。


―――なんだろう?今、手の中に何か落ちてきた?


「成功、かな。久しぶりだったから、オレでも失敗する可能性があったから心配してたんだけどね――ハイ」


戸惑いつつもファイからそれを受け取る。


幻想的な青い光を宿した小さな鈴は、蝶の形をしている。何かのお守り……かな。ファイの謎の行動に疑問は増えるばかりだ。