―彼女に出逢ったのは雨の日だった―


ボクは休日の部活の帰りにいつもどおり自宅への近道である神社を通った。
古くなったココへは願い事や正月くらいしか人が来ない。
今日みたいな雨の日なんてとくに人は寄り付かない。

ボクは静かなココが嫌いじゃないけど…

ちょうど境内の前くらいにさしかかった時、一人の少女が目に映った。

明るい茶色の髪にピンクの瞳…
今ではそんなのは不思議ではない。
髪は染めれるし、瞳はカラコンがある。
日本人らしい日本人
どころか
人間らしい人間
がいないのだ。