ドン

と部屋の壁に振動が伝わる。

姉の仕業だ。

きっとこの色気の『い』の字もないまぬけな妹のせいで

空気の読めない妹のせいで

姉と優喜さんの真っ最中を邪魔してしまったんだろう。

悪いな、姉。

私だって悩んでいるんだ。

ケータイを片手にこくこくと頷く、私。

何に悩んでいるのかというと、メールの内容。

怜くんにもう一度お礼が言いたくて

メールしよう!と思い

なんて打てばいいかなと思うながら転がり始めて約30分。

早めに打たないともう11時をさしてしまう。

流石に子供じゃないから別に11時だろうと何時だろうと構わないのだが

怜くんは違う。

夜中にメールして

『常識の分からない奴』

とか思われたくないから。嫌われたくないし。

ん…?何で私は嫌われたくないんだ?

よく分からぬ感情…

ってそんな事よりなんて打てばいいのやらー…