「あ、あの…さ…」

「…悪かったな」

「ほぇ?」

私は謝られると思ってなくてあまりにも間抜けな声を出してしまった。

「俺のせい…なんだろ?だから…悪かったな」

「ううん。別に大丈夫だよ?」

「…帰る、、か」

「うん」

怜くんが私の2~3歩前を歩く。

早すぎず遅すぎず…

私のことを気にして歩いてくれているようだった。

それから家の場所を教える以外、何も喋る事もなく家の前に。

「あ…ありがとう」

ドアの前に立った私はくるりと一回転して

怜くんに礼を述べた。

「ん…べつに…」

何か怜くんは考えているようだった。

「じゃ…また、明日ね?」