・・・それから視線を一瞬宙に彷徨わせて。 笑った。 「・・・・・暑くても、ちゃんと腹には布団かけちょけよ。風邪、引くぞ」 「・・・小学生じゃねんだから」 俺も笑って。 父さんに背中を向けた。 「おやすみ」 俺は、そう呟いて。 ゆっくりと玄関のドアをまた、開けた。