家に帰り着くと、居間はいつもと同じように電気が明々と点けられていた。






靴を脱ぎながら、ただいまー、と呟く。


そのまま一直線に、俺はいつものように居間に向かった。





庭では、雑種で犬の源五郎が鳴いている。





ちなみに、源五郎なんて名前をつけたのは、俺じゃない。

2歳下の妹、小夏(こなつ)だ。






どんだけネーミングセンスが悪いんだろう。

源五郎と名前をつけるとき、散々そう罵ってやったら、急に泣き出して。





結局俺は親に怒られ、源五郎は源五郎になった。