確かあの日は
夕暮れ時だった。


綺麗に夕焼けが空を染めててー…



病み上がりなのに
無理やり近くの公園へ連れ出された。


沢山の聴衆のもと
公園の真ん中に私とあいつ。




随分待った後、

「す…好きです
付き合ってください。」

ぽつりと声がした。


「「ひゅー♪」」
「「返事はっ?!」」

瞬間、沢山の野次が飛び交う。




告白って、もっと
ロマンチックなもんじゃないの?




「…ごめん」

「え…」

曇る相手の顔。
意地悪しすぎた?




「嘘。お願いします。」

またまた
沢山の野次が飛ぶ。

「…じゃあ学校で。」


少し照れた顔を伏せながら
手を振って離れていく。

「ん」

赤く照らされた
ちっちゃくなっていく
あいつの背中に
あたしも手を振った。






真っ赤に反射した
空の色。



火照った頬の赤さを
象徴してるようで。