「じゃ、行くか」



風が気持ちいい。
緑の葉が一生懸命木陰をつくる。
日陰がだんだん恋しくなる。
初夏、あなたのとなりで。

心臓の音、聞こえてませんように。

くだらない話をしながら
ぶらぶら歩く。
あなたのとなりを、歩く。

あぁ…幸せ。


「ちょっと座んない?」

「あ、うん」

見るとそこには
2人がけベンチが2つと
1人がけの椅子が4つ。


案の定、
悠真は2人がけのベンチに座った。

あたしは
おとなしくその横の
2人がけのベンチに座る。


「ん」

悠真が自分の隣を
ポンポン叩いてあたしを呼ぶ。

いや…無理無理無理っ!!

でも…