そう言ったのは…


…………潤だった。





潤は私の腕をつかみ

ドアのところまで連れて行かれ


去り際に振り向き涼兄たちに


「ユズに貸してたCD返してもらってくる。」


それだけを言い残して

引っ張られながらも

涼兄の部屋を出た。



私は、ボー然として

なすがままだった。



ハッと思い起こした時には

玄関近くまで来ていた。



「ちょっとっ!!!!

 離してよっ!!!


 潤にCD貸してもらった

 覚えないんだけど」


私は、つかまれていた腕を

振って離そうとした。



が、


男の力にはかなわなかった。



「ちょっと話がある。」


そう言った潤の顔は

とても真剣だった。


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