「っていうか、冬休みの宿題終わった?」


沙世のその問いに、不自然なくらい身体を震わせたのは須賀くんだ。


「の、ノーコメント」

「あんたの答えは聞かなくてもわかる。いつも通りまだ手をつけてないんでしょ。
ヒロは?」


「俺はあと生物と日本史のプリントが半分ずつくらい。あと一週間あれば余裕で終わるレベル」


土下座して頼むんだったら見せてやらないこともない、とふんぞり返って言うヒロくんに、須賀くんは悔しそうに頭を下げていた。



「亜美は?」

「一応、全部終わったけど・・・」


いろいろなことが起こる以前に、すでに配布されていた課題に手をつけていた。

だから、冬休みが始まる前に八割方終わらせることができていた。