その日のテストはなんとかこなせた。
「じゃあね、怜奈。」
「うん。頑張って!」
「頑張る。」
怜奈と別れて図書館に向う。
テスト期間は勉強する人のために遅くまで開いているのだ。
ガラガラ・・・
図書館の中は、塾に通っていない生徒で多いのかと思っていたが、意外とそういう訳ではなかった。
窓際の席に荷物を置き、化学の本を探すことにした。
「化学の棚は・・・・あ。」
7番がいる。
7番は物理のところを見ている。
彼も理科が苦手なのだろうか。
しばらく見ていたら、こちらの視線に気づいたのだろうか。
7番がこっちを見た。
か・・・カッコイイかも。
近くで見ても、あの輝きが落ちないなんて。
「・・・・。」
気まずい空気が明らかに流れるので、私は化学の本を探すことに専念することにした。
だけど、心臓の音がドクドク言ってうるさい。
どうして、こんな現象が起こるのか、苦手な化学で説明してもらいたいほどだ。