コンコン・・・

「はい。」



案の定お母さんが来た。
お母さんは杏奈に甘い。杏奈が我儘ってのもあるけれど。



「ちょっと陽菜。あんた杏奈を馬鹿にしたんだって?」

「してない。」

「杏奈が言ってきたのよ。お姉ちゃんが意地悪ばっかりするって。」

「してない。」

「してない、してないって。だったら何で杏奈が私に言ってくるわけ?」

「知らない。」

「陽菜!その態度いい加減にしなさいよ!お母さんが質問してるでしょ?」

「うるさいなー!見て分からない?私勉強してるの!テスト期間で大変なの!」

「それはあんたが普段から勉強してないからでしょう?杏奈みたいに普段から勉強してたら、焦らないんじゃないの?」

「もー!お母さんも杏奈も何?私に勉強するなって言いたいの?さっきから邪魔ばっかりして!!」

「はー。とりあえず、あんたが年上なんだから、考えなさいね。」

「はいはいはいはい。」

「はいは一回!」

「もー、分ったから邪魔しないで!」



やっぱり図書館で勉強して帰ろう。
そうしよう。