キーンコーンカーンコーン・・・
「陽菜~、お昼食べよ。」
「うん。怜奈お弁当?」
「お弁当。」
「じゃあ、教室でいいね。」
「ふふーん。」
「何よ。」
「では、窓際に行きましょうか。もうちろん、陽菜は特等席で。」
「何よーその気持ち悪い話し方。」
「拗ねない拗ねない。見たいんでしょ?」
「な、何が。」
「とぼけちゃってー。サッカー部の7番。」
「ちっ、違うってば!」
「違わない違わない。テスト前一週間は部活休みになるから、お昼に校庭で自主練するのよねーサッカー部。さ、食べよ?」
「何でもお見通しなんだね。怜奈って。」
「いただきまーす。」
「もう。」
名前なんて知らない。
でも、格好良くない?そうゆうの。
青春って感じがする。
暑くて暑くて、そんな中でサッカーしている。
その中でも一番輝いてる、7番。
私は運動できない。
自転車こぐのは速いつもりなんだけど。
だから、運動部とか憧れる。
「そういえば、陽菜って兄弟いたよね?」
「うん。全然可愛くない妹がひとり。」
「陽菜に似て?」
「似ーてーなーい!」
「その調子だと似てるのね。」
「私と違ってずる賢いのよ!」
「ふぅーん。いくつ?」
「中2。」
「どっちがモテる?」
「怒るよ?」
「妹さんの方がモテるのかー。」
「何よ何よー。」
「イケると思うよ?」
「何が?」
「7番。」
「へ?」
「言ってみただけ。」
「何なのよー。意地悪。」
「からかうと面白いんだもん陽菜。」
「へーん。どうせアホ面ですよ。」
「拗ねない拗ねない。」