「それで?」
「それでって?」
「まさか、それで終わり?」
「うん。」
「陽菜、正気?」
「え?何で?」
「そんなのただの親切じゃない!」
「そ・・・そうかもしれないけど・・・」
「そっから繋げなきゃ!」
「繋げるって?」
「陽菜、名前も知らないんでしょ?聞くチャンスじゃない!」
「あ・・・」
「あ・・・じゃなくて!しかも、そこでさりげなく名乗る!じゃなきゃ沢山の女子の中の一人から抜け出せないのよ?」
「そ・・・そうだけど、あたしだっていっぱいいっぱいだったんだもん!」
「まぁ、さすがに陽菜奥手だしね・・・。」
「こう・・・胸が苦しいっての?ドキドキして、息するのが精一杯で・・・」
「恋の病とか言わないでね。」
「そう、まさに恋の病!」
「はぁ・・・」
私、今、恋の病です。
「今日も勉強?あ、今日はドラマだったっけ?」
「ドラマだけど、図書館に行ってから帰る!」
「あぁ~7番目当てね。」
「へへへ。」
「見てるだけじゃ、ダメなのよ?」
「分かってるよ・・・」
「そ、ならいいけど。」
「怜奈は塾?」
「そう。あ、もう行かなきゃ。頑張って!イロイロと。」
「もー!じゃあね。」
一番の処方箋は7番を見ること・・・なんちゃって。