休み時間。

屋上へ行って、
電話をする。




『陸戸か。どうしたんだ』


コールが何回か鳴った後、
父さんが電話に出た。



久々に、
父さんの声聞いたような気がする。





『お久しぶりです』


『あぁ。そうだな』


『お体の方は、どうですか?』


『ああ。相変わらず元気だ』


電話の向こうから
豪快な笑い声が聞こえた。





『それにしても、

 陸戸から電話だなんて
 珍しいなぁ』



確かにそや。

あんまし、
父さんに電話したことあらへん。




...単刀直入に言おう。




『実は、今日電話したのは、

 僕のクラスの、

 席替えの件について、
 ちょっと伺いたかったんです』