「カメラマンが写真すっごく気に入って、
私も雑誌で使いたいと思って」
木村さんが写真を見せてくれた。
パソコンの表示されてる、
何百枚もの写真。
笑顔なあたしとかっちゃん。
「これを来週号の表紙にしたいの」
アップに出されたのは、
あたしとかっちゃんが
頬っぺたを膨らませて取った写真だ。
表紙....。
表紙....。
「え?!表紙に!?」
い、いいいきなりぃ!?
「そうよ!とてもいいわ。
あと、あなた達、
モデルにならない?」
も、モデル....。
「僕は栖羽ちゃんがやるならやるー」
仕事、だよね。
お金、
稼がなきゃなぁ...。
これからは、
一人暮らしを始めるから、
当然、お金は必要。
こんなに楽しく出来る仕事って、
ほかにあるのかなぁ?
「あの」
「ん?」
「モデル!やらせてくださいっ!」