「お前アホだろ?」

「はぁ?」

陸の方を向く。



「兄貴に自分の気持ち、
 伝えたことあんのか?」

...伝える...?



「お前、兄貴にきちんと、

 好きだって、一緒に居たいって、
 言ったこと、

 あんのかよ?」



...あたし


陸戸に、

一回も好きだって、
言ってないなぁ....。



「兄貴は、お前の気持ちが
 分かると思うか?

 口に出さなきゃ
 伝わんねぇ事って、

 いっぱいあんだぜ?」


....陸戸は、

あたしが陸戸のこと好きだって、

...知ってるのかなぁ?



「そんなに簡単に諦めんじゃねぇぞ」

陸はそう言って、
チョップしてきた。


「いたっ」

「ほれ」

ネックレスをあたしの手のひらに乗せる。



「ちゃんと言えよ」

ニカッて笑った。