「陸戸?!」

陸戸はあたしを一回見て、



「矢口さんは、
 
 僕の」


そしてかっちゃんにそう言った。




「悪いけど、
 
 栖羽ちゃんは渡さないから」


え!?
かっちゃん!?


かっちゃんは
あたしのもう片方の手を取った。



「その手、離せ」

「こっちの台詞だ」


かっちゃんと陸戸の顔が...

..怖い。



「あのー...」

司会者の人、困ってる顔した。



「矢口さん、帰るよ?」

陸戸の顔に、
断る権利ないで?

って書いてる。


でも、
あたしかっちゃんと約束してる。


「ごめん」

陸戸の手を追い払った。



「かっちゃんと約束してるから」