靴を脱いで、
二人でソファーに向かい合わせで座る。



「花嫁候補は、住むんだけど、
 もちろん両親は知ってるよ」

「...そうなんだ」

陸戸の両親、
知ってるんだ....。




「島田家を継ぐの、
 兄貴なんだ。

 それの花嫁なんだから、
 もちろん本当は金持ちじゃねぇと
 つまり、家柄がよくないと
 無理なんだよ」


..金持ち...。


「でも、兄貴は親に何度も言って、
 やっとお前が花嫁候補だって
 認めたんだよ」


....そうなんだ...。



「兄貴、お前のために頑張ったんだぜ?」

...そうなの?



....知らなかったよ...。





「もちろん、花嫁こーほーだから、
 何人も居るってわーけ」

「....え?」

....初耳だった。




何人もの、
花嫁候補...?