「…ここで、初めて出会ったんだよね」
歩いてすぐのところに、1年生の教室はあった。
「最初、カオルめちゃくちゃ生意気で!
自己紹介なんてやってられるかって感じでそっぽ向いてさ。感じ悪いったらなかったよ」
「いや…、あの時はさ、ほら…。自分で壁を作ってたってか…ネ?」
「はあ?壁?敵意剥き出しだったじゃん!“学校?校則?は?何それ?”みたいな態度でさぁ。
あの時のみんなの顔、不安でいっぱいだったの知らないでしょ!」
スンマセン…とシュンとなって謝るカオル。
それでも、
最初から今みたいなキャラだったらどうだろう?
もしかしたら今みたいに
ここまで仲良くなれてなかったかもしれない。