何で今頃気づいちゃったんだろう。

どうして、カオルが告白してきた時に気づかなかったんだろう。


たくさんの“後悔”が胸に溜まってうまく息が出来なくなった。


「……っ」


「おい!チヒロ!!」



リュウヤは今度は、その場から逃げるあたしを追いかけようとはしなかった。

感がいいリュウヤは、あたしの気持ちに気づいたのかもしれない。


それ以上、声をかけてこようとはしなかった。






「チヒロっ」


どれくらい走ったのだろう。
きっとそれほど走ってないのだろうけれど、気づくと目の前にはミチが立っていた。