わかってる。

告ってきた奴に何言ってんだって感じだよね。


カオルにこんな事言っちゃいけないってわかってる。



だけど

自分でももうどうすることも出来なくて。





「は?何言ってんだよお前」


「……」


「…なかったことにしたいわけ?」


わからない。


自分でも、どうしてこんなに拒否してしまうのかわからない。

どうして前みたいに戻れないのかわからない。


…わからない。




「…ちっ。わかった。もういい」


何も答えないあたしに、カオルはそう言って椅子を蹴飛ばし出て行ってしまった。



話してる間にみんな帰っていたみたい。

教室にはあたししかいなかった。


そんなことも気付かなかったなんて。