「じゃあな~。また明日」
「おー。じゃあな」
いつの間にかリュウヤとの別れ道まで来ていた。
ここまでどうやってきたか、どんなこと話したか覚えてない。
おっそろしー。
2人がいなきゃ事故ってたかも。
「チヒロ?なにしてんだ、行くぞ」
「あー。はいはい」
カオルと帰り道が一緒なあたしは、野球をした後はいつもカオルと帰っていた。
別にどの方向からでも帰れるんだけど、カオルがいるしってことでカオルと同じ道で帰っていたのだ。
「何かあった?」
そう言って、いつもより歩くテンポが遅いあたしに合わせてくれながらカオルが呟いた。