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「ヨシ、帰ろう」

あれから早半年。エリーにしては長いほうだった。吉田秋吉。同じ中学で、俺と同じクラスのスポーツマン。
半年も経てば僕も変わるわけで、

「司衣(シエ)」
「ん」
「今日、しえの家泊まってもいい?」
「あぁ」

俺にも4人目(中学3年になって)の彼女が居るわけで。彼女が出来てからエリーは全く泊まりに来なくなった。それを狙って作ったのだけど。

「しぃ居る?」
「どうした、エリー」
「…しぃ」

教室の入り口に立ち中を不安そうに伺うエリーをみて、泣きそうな顔をみて全て悟った。同時に今俺がすべき事をする。

「…ごめん。美咲、別れて」




あぁ、俺の世界、エリー中心に回ってる。