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「司衣」
「なに。彼氏でも出来た?」
「違う。司衣聞いて」
翌日絵莉衣は俺の席へ来た。
「聞かない」
「…どうしたら信じてくれるの」
そんな可愛い事を言う絵莉衣を教室で押し倒してしまいたくなる。
「じゃあさ、この場であいしてるって言ってキスしてよ」
もうクラスメート全員が集まる教室。絵莉衣がそんなことするわけないとわかっていながらそんな事を言った。
「おい、司衣お前いい加減にしろよ。北沢も席戻れ」
「離してッ!」
唐沢に掴まれた腕を払い絵莉衣は俺の左頬に手を当てる。
「…司衣、私司衣が好き。あいしてるよ」
そして優しい口づけを。
まさか、そんな。愛しい絵莉衣の口づけに答えるように俺は舌を絵莉衣の口に押し込んだ。