◆◇◆

「さっき、教室で…。別れてって言われた」
「…うん。俺も言ったしね」

しぃの後ろに乗り、声を張り上げ話す。しぃの声は風の音と共に私の耳に入ってくる。

「もう、ヤダ」

しぃの肩に顔を埋め、涙を流せば制服が濡れる。あぁ、もう本当に嫌だ。しぃの匂いを感じただけで安心してもっと涙が溢れてくる。

「しぃ、帰ったらしぃの作ったロールキャベツが食べたいなあ」

泣きながら笑い、しぃに抱きつき呟いた。きっとしぃは今私が笑っていることに気付いている。だってしぃも、笑ってるから。
「―――――」
「ん?ナニ聞こえなーい」
「なんでもないよ」





今、しぃの隣に居れる幸せ。
幼なじみってやっぱりいいなって、しぃがすきだなって今素直に感じてる。