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ふられてしばらくたった日の朝、家を出ると隣のクラスの男の子が家の前に立っていた。

「どうしたの?えっと…ヨシザワくん」
「…吉田だよ、北沢。吉田秋吉」

静かにはっきり言う彼にごめんと小さく謝る。

「いいんだ、これから知ってもらえれば」

そんな理解不能な事を言うヨシダくん。首を傾げるとヨシダくんは私の肩を掴み

「好きなんだ、北沢が」

そう一言。そして

「北沢が前の彼氏とこの前別れたのは知ってる。だから、無理にとは言わない。けど…俺、北沢が好きだから付き合いたいんだ。付き合ってくれますか?」

はっきり、揺るぐ事なく私に気持ちを伝えるヨシダくん。

「…よろしくお願いします」

そう言って私の肩に置かれたヨシダくんの手を握った。

「ぃよっしゃー!ありがとう!大切にする!」

抱きしめられながら彼氏になったヨシダくんの体温を感じる。洗剤とシャンプーと仄かに香る香水の匂いを感じる。





何故かしぃに会いたくなった。