「花音の浴衣姿…見られて良かった」

廉人さんがにこっと笑った

え?

私こそ

廉人さんの浴衣姿が見られて、幸せ

仕事で着ているなんて全然知らなかったな

ちょっとお客様が羨ましいなあ

お金を出して、見ているとは言え…

廉人さんの浴衣姿を近くで見られるんだもん

ちょっとずるいなって思っちゃう

「帰ったら、俺に脱がさせて」

「え? …それって…」

「当たり前だろ?
浴衣を脱がすって男の夢だからな」

「……ど、うぞ」

私は顔を真っ赤にして、小さな声で頷いた

実は…ちょっと思ってんだ

廉人さんに…って

一人で脱ぐより…廉人さんと…って